ill-identified diary

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[メモ] Mendeley: Exodus ~Mendeley から Zotero への移行の手引き~

www.zotero.org

Mendeley と Zotero の比較

以下も参考になる.

humosy.hatenablog.com
humosy.hatenablog.com

主な共通点

  • 文献を階層構造のカテゴリ (コレクション) に分類できる.
  • 文献にタグやリッチテキスト形式のメモを添付可能. 複数のファイルを紐付けることも可能.
  • 重複アイテムの確認とマージ補助機能あり.
  • DOI, arXiv ID, PMID, ISBN から文献のメタ情報をインポートできる. pdf から抽出することもできる (ただし日本語文献は失敗しやすい).
  • 文献リストの出力が可能.

なお, 自著を管理する機能は使ったことがないので確認していない.

Zotero の主な長所

  • Web ブラウザから文献情報をインポートする機能がある (この機能はわりと強調されるが, 実は私は使ったことがないので詳しいことは言えない).
  • 軽い (私だけだろうか? Mendeley の起動に時間がかかり, 頻繁にクラッシュするのは)
  • 日本語対応. こういうソフトを使う層がそこまで喜ぶかはわからないが, インターフェースの日本語化は Mendeley より進んでいる. 内蔵ブラウザではなく外部ソフトで表示するため, Mendeley のようにフォントの埋め込まれていない日本語が表示されということもない.
  • 後述するプラグインを使うと, より柔軟な設定でBibTeX形式の文献リストを出力できる.

Zotero の主な短所

  • Mendeley が 2GBを無料で利用可能なのに対し, Zotero はたった 300MB しかない. とはいえ, 2GB で年に20 USD, 6GB で 60 USD 程度であり*1, Mendeley より高いわけではない*2.
  • Mendeley にあった論文サジェスト機能はない. フォーラムでは, Google Scholar なり SNS なりリサーチゲートなりで代用できるためいらない, という意見が強いようだ*3.
  • 1つ1つの文献をどのコレクションに登録したかわかりづらい. ただし確認することはできる. Mac なら Option, Windows なら Ctrl, Linux 系なら Alt を1~2秒押しっぱなしにする*4.

エクソダス, するかい?

まずは Mendeley のデータを取り出して Zotero にインポートする. Zotero 側には Mendeley のデータ形式を読み込む機能があるが, 最近 Mendeley がデータを暗号化したため*5, 少し面倒になっているらしい. なお, 文献にクリップしたメモやハイライト情報, コレクション情報を反映させることも難しいらしい*6.

コレクション情報が反映されないとのことだがが, 私が2018年の10月末ごろに実行した場合はうまくいった (自分はメモ機能をあまり使ってなかったので気にせず移行した). その時の方法を書いておく. と言っても基本は以下に書いてあるとおりである.

www.zotero.org

  1. Mendeley を起動し, [Help] -> [Create Backup] でバックアップファイルを適当な場所に保存する*7.
  2. Mendeley を暗号化される前のバージョン (1.18)にダウングレードする. バイナリのリンクは上記ページにある.
  3. Mendeley を再度同期させる.
  4. 再びバックアップファイルを適当な場所に保存する.
  5. Zotero をインストールし起動する.
  6. Zotero のメニューバーから, [ファイル] -> [インポート] を選びウィンドウを出し, [Mendeley] のラジオボタンを押し, [次へ].
  7. どの Mendeley のデータベースをインポートするのか訊かれるので, アカウント名 (メールアドレス) ではなく (4) で作成したローカルのファイルを選ぶ.
  8. あとは道なりだったと思う.

どのバックアップファイルをインポートするかは状況によって変わるので, 万全を期したいのなら上記のリンク先をよく読んでほしい.

ただし, pdf のファイルの実体を持っていないとメタ情報をファイルが結びつかないらしい (しかし, 私はここでつまづいた記憶がない.).

上記のリンクには Mendeley でpdfにハイライトした情報をも保存する方法が紹介されているが, 自分は使ったことがないのでわからない.

Better BibTeX

文献管理するのだから, TeX とも連携して引用文献を手書きする手間を省きたい*8ところだ. そこで, Better BibTeX というプラグインを使い, bib ファイル*9を出力できるようにする.

github.comこのプラグインを使えば, Mendeley と違い, yomi など日本語文献でしか使わないような属性も追加できる.

インストールは Better BibTeX for Zotero に従って実行する.

  1. 最新のリリースをダウンロード (xpi ファイル) する
  2. [ツール] の [アドオン] で出るウィンドウの [Extensions] タブを選ぶ
  3. 右上隅の歯車アイコンをクリックし, [Install Add-on From File] をクリックする
  4. (1) でダウンロードした .xpi ファイルを選ぶ
  5. Zotero を再起動する.

使い方は簡単で, BibTeX エントリを「その他」欄に記入するだけだ.

qiita.com

ただし, 上記での書き方は, bibtex {...} という書き方を例示しているが, 以下のような書き方でもよい (こっちのほうがやりやすい). Zotero は文献のID (引用子) を自動で生成する*10ため, Citation Key: ..... という書き方で任意のID (stable ID) を設定したほうが連携しやすい.よって, 以下のようになる.

Citation Key: XXXX2019
bibtex[note=なんとかかんとか;yomi=ほげ]

あとは必要な文献やフォルダを選択し, 右クリックコンテキストメニューの, 「選択されたアイテムをエクスポート」から .bib ファイルを出力できる.

一方で, 文献カテゴリが BibTeX のカテゴリに対応していないのが気になる. 分野によっても習慣が違うから仕方ないところもあるのだが, 「レポート」が @techreport に, 「新聞記事」が @article に対応し*11, 「原稿」が @unpublished に対応する. そして @report@misc に対応するものがない. 私はほぼ, 「学術論文」「学会発表」「書籍」「ウェブページ」しか使わないため, ワーキングペーパーやディスカッションペーパー以外で分類に困ったことがないが, 他にももしかしたら使いづらいところがあるかもしれない.


*1:https://www.zotero.org/storage

*2:https://blog.mendeley.com/tag/mendeley-storage-limits/ Mendeley は月額表示だ...

*3:https://forums.zotero.org/discussion/71940/mendeley-suggestions

*4:https://www.zotero.org/support/collections_and_tags#identifying_collections_an_item_is_in

*5:https://forums.zotero.org/discussion/63737/moving-library-from-mendeley-to-zotero

*6:https://forums.zotero.org/discussion/63737/moving-library-from-mendeley-to-zotero

*7:https://service.elsevier.com/app/answers/detail/a_id/18153/

*8:文献リストを指定のフォーマットのリッチテキストで出力する機能はデフォルトで存在する. Word を使う場合はそっちの機能でいいだろう.

*9:*BibTeX と BibLaTeX どちらにも対応しているが, 私はもっぱら前者を使っているので, BibLaTeX の動作確認はあまりやっていない.

*10:https://retorque.re/zotero-better-bibtex/citation-keys/

*11:「学術論文」も @atricle 扱いになる.